NST稼動施設暫定認定基準
別途定める「NST稼動施設認定基準」は、当協議会の認定する「NST稼動施設」において最低限遵守されるべき基本事項をまとめたものである。ただし、同基準の4,5に関わる職種別資格認定については、平成19年3月末現在において未実施である。
本件に関しては、栄養関連学会にて数年前からNSTに関連する施設認定、資格認定が実施されており、既に制度としても十分な成熟が認められることから、今回それらの成果を援用する形で下記暫定認定基準を策定。栄養療法に対する時代的要求に即応すべく、「NST稼動施設認定」を下記の暫定基準に則って実施することとする。ただし、この暫定認定の有効期間は3年間とする。
- 施設長の命によってNSTの活動・運営が施設内にて組織横断的に行われている(施設長がこれを証明できること)
- NSTのチーム責任者が明確である
- 医師、薬剤師、管理栄養士、看護師、臨床検査技師の参加は必須とする
- 日本静脈経腸栄養学会から「NST稼動施設」として認定を受けていること。
もしくは日本病態栄養学会から「栄養管理・NST実施施設」として認定を受けていること。 - NSTスタッフは日本静脈経腸栄養学会認定の「NST専門療法士」もしくは日本病態栄養学会認定の「NSTコーディネーター」の資格を有することが望ましい。
- 定期的な回診(ラウンド)および検討会(ミーティング)を実施している
- 症例や治療法、管理法に関する質問(コンサルテーション)に対応する機能を有している
- 入院患者に対する栄養評価などを行い、栄養障害あるいは栄養障害をきたす可能性が高い症例を抽出し、適切な栄養療法を実施している
- NST対象症例個々の栄養管理および指導内容が記録され保存されている
- 栄養療法および栄養管理に関する成績(データやoutcome)を集積し、それを基に現行の実施方法を改善させる機能を有している
- 褥瘡チームや感染対策チームならびに、リハビリテーション部門などの他のチーム医療や部門とのコラボレーションがはかられている
- 病院食に関して適切な指導・提言を実施している